私は整体師として、お客様の体のコリや疲れを和らげる仕事をしています。
整体用ベッドに寝ていただき、肩・背中・腰・脚など、こわばった部分を見つけて丁寧にほぐし、血流を整えていきます。
よくお客様から、
「毎日何人も施術していて疲れませんか?」
と聞かれることがあります。
そのたびに私は、
「もう慣れました。思ったほど疲れませんよ。」
とお答えしています。
もちろん、休みを入れずに三人連続で施術したり、一日に六人を受け持つような日は、さすがに体にこたえます。
それでも、ゆっくり湯船に浸かってしっかり睡眠を取れば、翌朝にはすっきりと回復しています。
これは、整体の仕事でよく使う筋肉が鍛えられ、柔軟性もあるためです。
日常的に使われる筋肉は弾力をもち、血行も良くなるので、疲労がたまりにくいのです。
一方で、私はパソコンを使う仕事もしています。
SNS投稿の原稿を書いたり、書類を作成したりするデスクワークです。
この作業を続けていると、肩や背中が張ったり、腰が重く感じたりすることがあります。
デスクワークでは長時間同じ姿勢が続くため、動かす筋肉が限られ、血流が滞りがちです。
その結果、老廃物がたまりやすく、体がだるく感じてしまうのです。
では、
「動く仕事」と「座る仕事」では、どんな疲れの取り方が良いのでしょうか?
答えはシンプルです。
体をよく動かす仕事(整体師・保育士・ドライバー・ゴルフキャディーなど) の場合は、
休日にしっかり休み、湯船に浸かって睡眠をたっぷり取ることが大切です。
無理に動くよりも、静かな時間で体を整える「休息」 が効果的です。
一方で、デスクワークなど座りっぱなしの仕事 の場合は、
休日にずっと家でごろごろしているよりも、軽く体を動かす「リフレッシュ」 の方が疲れが取れやすくなります。
(この「動かすことで疲れを取る」タイプの話は、次回くわしくご紹介します)
ただし、注意が必要なのは「長期的な疲れ」です。
1〜2日の疲れなら休養で回復しますが、3週間、1か月と続くオーバーワークになると、
体がうまく回復モードに入れなくなります。
そんなときは、整体の出番です。
整体は、硬くなった筋肉や滞った血流を整え、体が本来もっている治る力を後押し します。
自然治癒が追いつかないときに、整体が「追い風」となって回復を助けてくれるのです。
【まとめ】
疲れを取る方法は「動く」か「休む」か、仕事の内容によって正反対になることがあります。
自分の疲れ方の特徴を知り、休む・動く・整える(整体) のバランスを上手にとりましょう。