先月、私はオミクロン株の流行について以下の予想を立てました。

「デルタ株は諸外国で拡大してから40日程度で国内でも流行し、10日程度でピークを迎え、20日後には半減しています。1月下旬には流行し2月にピークを迎え3月には下落傾向と想定されます。」

実際は1月中旬には流行が始まりました。早まった要因については諸説ありますがそれを追及することよりも、みなさんの関心ごとは「どのくらい増えるのか」「いつ頃おさまるのか」ということでしょう。

図1:デルタ株/オミクロン株 新規感染者数の推移

新規感染者数においては、前回(デルタ株)の約2倍のペースで増えていることがわかります。

図2:デルタ株/オミクロン株 重症者数の推移

重症者数においてはデルタ株のピーク(2200人)に対し現時点で1/7程度(290人)です。

これが、ニュース等で言われている「感染力は高いが重症化はしない」という根拠だと思います。

重症患者 ピーク日付第3波 2021/1/27第4波 2021/5/26第5波 2021/9/4緊急事態宣言解除 2021/9/30現在 2022/1/20
重症者数1043人1413人2223人932人287人
表1:第3波から現在までのピーク時重症者数の推移

昨年夏には感染しても受け入れられる医療機関がなく、待機者が激増しました。そこから想像すると、重症者1000人を超えると黄色信号、1500人を超えると赤信号と推測でき、現時点での300人弱では、まだ医療崩壊は起きないと思われます。

 図3:デルタ株/オミクロン株 入院中&療養中数の推移

感染の広がりが速く重症化しづらいと「感染者のほとんどを軽症者が占める」ということになります。その結果、トータルの治療対象者数が昨年夏のデルタ株のピークに迫る勢いで急増しています。今後は陽性反応が出ても軽症の場合は自宅待機せざるをえなくなるでしょう。

図4:オミクロン株流行 イギリスと日本の比較

イギリスでは、12/14あたりから増加傾向になり、1/4にはピークを迎え、その後減少傾向にあります。日本では1/10辺りから増加傾向が見られるので、イギリスと同傾向にあるならば、ピークは1月30日前後、2月20日頃には下火になるでしょう。ワクチン接種を昨年の6月以前に行った人や諸事情がありワクチン未接種の人は、2月いっぱいはおとなしめな生活をされた方が良いと思います。

※図1~4および表1は全てNHK新型コロナウイルス特設サイトより引用しました。