12月18日付の全国重傷者数は26人。ひと月前の85人からさらに減りました。でも落ち着いているのは日本だけで、欧米や韓国ではほとんどの国が感染者増加傾向にあるようです。

Our World in Data 12/18更新

上記7か国のうち日本だけが拡散を抑えられている理由として以下3つが考えられます。

(1)8割の国民がワクチンを接種している(1/7には79.4%になる)

(2)11月の平均気温が比較的高かった(東京:最高17℃、最低9℃)

(3)新種における水際対策が今のところうまくいっている

各国の状況を見ていると、今が「下げ止まり」のような気がします。寒くなるにつれて感冒性の病気は流行しますし、オミクロン株の拡散をいつまでも抑えることは無理でしょう。前回も述べましたが、接種率が低い国および感染拡大傾向の国とは、強めの往来制限をする必要があると言えます。

【デルタ株流行の経緯から、オミクロン株の今後を予想】  ※「#コロナに思う」過去の記事より

諸外国で拡大してから40日程度で国内でも流行し、10日程度でピークを迎え、20日後には半減しています。オミクロン株が同じようなカーブを描くなら、1月下旬には流行し2月にピークを迎え3月には下落傾向と想定されます。ただしデルタ株の流行時はワクチン接種率が国内40%程度で、65歳未満に至っては1割にも満たなかったことを考慮すると、ピーク値は前回ほど増えないでしょう。(それが半分なのか1/10なのかは専門家でないとわかりませんが)

だからこそ、「3回目の接種」が重要となるのです。今年6月以前に接種した人はその効果が薄れている可能性があります。政府分科会のメンバーで、国立病院機構三重病院の谷口院長は、

『ウイルスが変異して中和抗体の効果が4分の1になったとしても、ワクチンを追加接種することで免疫の機能を高めて、中和抗体の量が4倍になれば、ウイルスに結合する中和抗体も増える。そして3回目接種で“免疫の記憶”を確立させることも重要なポイントである』と話しています。

図の引用元:NHK新型コロナウイルス特設サイトより