緊急事態宣言が2週間延長されました。その根拠となる数字は現時点で政府から公表されていませんが、毎月いろんなデータを調べるうちに「おそらくこんな理由だろう」という私なりの仮説が立ちました。

1.宣言延長により、〔重症者数〕が4月上旬には200人を切る(と予測)

「全国の医療体制が余裕を持って対応できる患者数の目安はどれくらいか?」と問われたら、できれば150人前後、多くても200人以内ではないか?と私は思います。昨年5月下旬に宣言解除したときの人数が165人だったからです。6月から10月末までの約5ヶ月間なんとか200人以下で押さえていたので、本格的なコロナ禍からの脱出には、まずこの段階まで戻す必要があると思うのです。

2.回復者>新規感染者が常態化する(ことを期待)

船底に穴が開いてしまったとき、沈没を逃れ助かるための条件は「入ってくる水の量より多くの水をかき出すことができるようになること」です。1/7の宣言から2週間遅れで新規と回復者数が逆転していますが直近ではほぼ同数になってしまい、再度の引き離しが必要と考えられます。

3.一都三県が全国の5割強を占める

全国の新規感染者数に対する〔東京都〕および〔一都三県〕の占める割合を計算したところ、比較的落ち着いていた昨年10月も、拡大が収まりつつある今年2月も、それぞれ〔3割弱〕および〔5割強〕でした。つまり一都三県に注力すれば高い効果が得られるのだと思います。ちなみに全国の新規に対する千葉県の割合は6%(10月)→10%(2月)なので要注意です。

以上のことから、「一都三県の2週間延長」は割と的を得ているのではないか?と私は思います。

コロナの後遺症について調べました

国立国際医療研究センター疫学調査より

コロナ回復後の後遺症については、公表されているデータがまだまだ少ないのが現状です。昨年3月に「後遺症外来」を開設したヒラハタクリニックの調査によると、8割以上の人が「けん怠感」「気分の落ち込み」などの社会生活に支障のある症状を訴えています。またニュースでも度々言われている「味覚障害」も3人にひとりの割合で出ています。コロナ禍でなかなかお出かけできない中、「美味しいものを食べる」という楽しみを奪われてしまうのは、とても切ないことですね。また、発症4カ月を経過しても4人にひとりが後遺症に苦しんでいるという厳しい現実もあります。後悔しないためにも、今しばらく軽率な行動は控えた方がよいみたいですね。

外出自粛が続き、活動範囲が狭くなると、どうしても視野が狭くなりがちです。世界に目を向けると、ミャンマーのクーデターに対する反デモや、ヨーロッパ諸国によるワクチンの囲い込み、まだ方向性の見えないアメリカ政権など、五里霧中の真っただ中と言えるでしょう。

そんな中、今私たちがすべきことは「前例にとらわれず柔軟に対応していく」ということかもしれません。ある日突然、暗い気持ちになったら、「冷静に」を呪文のようにとなえて、何十年も生きてきた自分のキャリアを信じて、この苦難を乗り越えて行きましょう。