先月のお知らせで書いた「全国の重症者数」は、11/5あたりから矢印の角度が2ヶ月間変わらない、つまり同じようなペースで増え続けています。これは、大勢の良識ある人の努力に対し、コロナに慣れてしまい油断している人の行動による影響力が上回ってしまったことを意味します。一都三県の緊急事態宣言が発令されたとはいえ、その根拠が国民にきちんと伝わらなければ、2/7の期限を過ぎても2割減がいいとこだと私は思います。

なぜならば、冬になれば風邪系の病気が流行るのは当然であり、「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉にもあるように、3月半ばまでは「寒くて乾燥している」状態が続くからです。では、どうすればよいのか?広い視点で解決の糸口が見えない時は、ぐっと範囲を狭めて違う角度から考えてみるのも一手です。

上表は【大網白里市HP】に掲載されている今までの感染者数の推移です。自覚症状あり:なしの比率は7月から11月までの5ヶ月間は17:4≒8:2ですが、12月だけを見ると13:9≒6:4に変わっています。みなさまもご存じの通り、このウイルスは感染してからの潜伏期が最長14日間と長く、しかも発症前後の時期に最も感染力が高いというやっかいな特性を持っています。明らかに「コロナにかかったかも?」という自覚症状がある人は、普通は周りに移さない様、行動を制限するものです。

逆に自覚症状が無い人は、今までと同じくらいの人との接触をするでしょう。そういった人間の行動心理の根本が、ここひと月の感染拡大につながったのだと私は考えます。

年代別一覧でも驚きの事実がありました。報道では「若者は無症状か軽症、高齢者は重症化しやすい」と言われ続けてきましたが、①体力的にムリが利くのが29歳以下 ②体の節々に異常が出てくるのが60歳以上 ③30~59歳まではその中間 と仮定すると

 ムリが利く世代  
(29下)
どちらでもない  
(30-59)
体に異常が出る世代
(60上)
自覚あり8人16人7人
自覚なし4人6人3人
自覚あり率67%73%70%

正直、どれも大差ありません。おそらく、年齢による体力差よりも、個人の免疫力の差が深く関係しているのだと思います。「食あたり」を例に考えると、同じものを食べても当たる人と当たらない人がいます。「風邪をひく」も、同じ職場で一シーズンに何度もひく人と、ほとんどひかない人がいます。つまり、コロナに感染するのは、

①免疫力の低い人が、感染者の近くに行き、飛沫または接触により感染する

②免疫力が高くても、感染者の近くに長時間いたり、飛沫を直接浴びたりすると感染する

の2パターンが主であると想像できます。だから、しょっちゅう顔を合わせている人以外と、マスクを外した状態で会話をしてはいけないのです。人付き合いのため、それでも飲み会に参加することを決めたなら、帰宅から2週間、強制的に「対人恐怖症」の状態でいる覚悟で行ってください。

最後に、埼玉にいる知人の医師のSNSから一部引用し掲載します。一ヶ月後に期待通りの結果にならなくても、どうか落ち込まないように。未来が見えなければ、今を確実に生きていきましょう。

自粛期間中もコミュニケーションを止めては行けません。コミュニケーションが止まると、生きていく意欲や力が低下してきます。様々な病気も生まれてきます。これらはロックダウンの副作用です。まず心(感情)が止まり、次に表情がなくなり、思考が止まり、最後に活動が止まります。会話も止まります。表情や言葉数が減り、テレビばかり見るようになり、声が細く、かれてきたら危険信号です。動くことが億劫になり、疲れやすく、動くとすぐ休みたくなります。これから寝たきり状態へ進んでいきます。しかし、これらは歳のせいではありません。同時に、人との短い交流や簡単な体操で趣向を止めることもできます。感染リスクから身を守るのと同時に、ロックダウンの副作用からも身を守りましょう。